日常を返せ!
「大丈夫ですよ。あの首輪も外したんですから、爆発することはないです」

「あ、あれが爆弾だったのね」

「もし爆弾があったとしても、範囲外に近づけば警告があるようなので、それに気をつければ良いです」

「そうね。あとは何かあるの?」

「あとは賞金についてですね。賞金は一億円。もし『一般人』と『証言者』が勝利した場合、生き残った人たちで賞金を山分けです。『殺人者』は一人だけなので、賞金を総取りになります」

「じゃあ、『殺人者』は大金が目当てで、わたしたちを殺そうとしているの?」

「その可能性もあり得ますね」

 羽間の言葉でわたしは頭を抱えた。

「つまり『殺人者』を殺さないと、ずっと命を狙われるってことになるのね」

「そうなりますね。しかも早く見つけないと、こちらの仲間がどんどん死んでいきます」

 わたしは頭の中で整理してみる。

 玉木と田山が殺されて、わたしを含めて五人残っている。

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