日常を返せ!
「へぇ、そうだったんですね」

 わたしは納得したフリをしていると、始業のチャイムが鳴った。

「さあ、二人共教室に戻って。このままホームルームを始めるから」

「はーい」

「うっす」

 佐藤先生を先頭に多田が数歩後を歩いていく。

 そんな二人を冷めた目で見ながら、わたしも歩き出した。

 ホームルームも終わり、授業を受けながらわたしは考える。

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