日常を返せ!
 あまりに酷い惨状にその場で嘔吐してしまいましたが、その時に常識も吐き出したのかもしれません。

 このデスゲームに協力すれば、わたしをこんな目に遭わせた奴らに復讐できると実感したからです。

「ははっ、あははは!」

 そう考えるとなんだか楽しくて、口から笑いが込み上げました。

 もう一度、惨状に目を向けましたが、今度は不快感が全くなく、あいつらがこんな風になるのだと思うと素敵な光景に見えました。

「どうやら気に入られたようですね」

「はい、とっても。いつ、わたしの復讐ができるんですか?」

「羽間様の復讐はわたくしたちの総力を上げて行いますので、少々時間がかかります。準備ができましたら、ご連絡致します」

「分かりました、できるだけ早くしてくださいね」

 それからしばらくして主催者から連絡がありました。

 メンバーの個人情報と誰がわたしに何をしたのかが詳細に書かれた報告書を渡してくれました。

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