日常を返せ!

羽間の回想⑤

 神崎は事前にわたしから良い儲け話があると言って、デスゲームの司会者をやらせました。

 デスゲームの様子を撮影して動画に投稿すれば、金儲けになると。

 神崎は喜んで参加しましたよ。

 大掛かりな廃ホテルを何故わたしが用意出来たのか、考えない単純な奴でしたから。

 そんな彼から拳銃を手に入れるのは容易かったです。

 神崎って男は本当に馬鹿で、あの状況でうたた寝をしていたんですよ。

 そんな相手から拳銃を奪うのは簡単で、わたしが銃を構えた頃には酷く動揺していました。

 どうしてわたしが外に出ているのか分からず、理解出来ていませんでした。

 まあ、それはわたしの入った部屋だけロックが外れるよう、デスゲーム側が仕掛けていたからです。

 神崎を撃ち殺した後は、他の方に拳銃を取られない為に神崎の持っていたカードキーを使って地下室を出て、玄関カウンターの裏側に隠しました。

 そしてカードキーを神崎のポケットに戻すと、元の部屋に戻りました。

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