日常を返せ！

「復讐ゲーム？」

「はい。これは羽間優様が『復讐者』として他の参加者を殺していく復讐ゲームです」

「ゲームの名前なんてどうでもいい。これでデスゲームは終わったんでしょう？」

「ええ、それにしても最後は見事でしたよ。羽間様のナイフを奪い取り、刺し殺す姿は賞賛に値するものでした」

　男はそう言ってある映像を流す。

　駅の防犯カメラの映像なのか、わたしと羽間が揉み合いをしている場面だった。

　わたしが羽間の上に倒れたと思ったら、すぐに起き上がり胸にナイフが刺さった羽間が転がっている。

　わたしの背中が死角となり、羽間が自ら刺した所が映っていない。

「一部の防犯カメラから拝借した映像ですが、犯行がバッチリ撮られておりますね」

「違う！　あれは羽間が自分からやったことよ！」

「おや、どうして羽間様がそんな事をするんですか？　羽間様は参加者を皆殺しするのをご所望でしたよ？」