日常を返せ!
 そんなわたしの様子を大型モニターが映し出している。

 これでこの市内……。

 いや、デスゲームのアプリを登録していれば、世界中の人が知るのかもしれない。

 わたしの退屈で平凡な日常はなくなり、多くの見知らぬ人たちの笑い者にされる人生となってしまった。

「……返せよ」

 わたしは自分を取り囲む金の亡者たちを睨みつける。

「わたしの日常を返せ‼︎」

 わたしの悲痛の叫びは、モニターや周囲の観衆の嘲笑として消耗されていくのだった。

終わり
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