ウソは、お昼まで。
毎年のように、家のドアを開けて幸太の家を覗き込む
「おはよう、さつき」
「おはよう」
「では、」
幸太が息を吸ったのをみて、ふっと息を吐く
「幸太、あんたのことが好きだった、ずっと」
「さつき?」
「ウソ、今日エープリルフールだから」
時計を見た幸太はふっとわらってこっちをみた
「残念、エープリルフールは午前中までしかウソついちゃだめなんだよ?」
「・・・」
「もう一回いってよ」
「・・やだよ」
「じゃあ、こっちみて」
顔をあげると幸太の顔が目の前にあって
「んっ、」
「俺もさつきのことが好き。ずーっと、好きだよ」
「・・私も、幸太のことが好き」