ハルとミモザ
エピローグ
ーー2019年4月1日。
私は隣の家に住む慎ちゃんの部屋へお邪魔していた。
「ねぇ慎ちゃん、卒業祝いと中学入学祝いに私のこと描いて?」
「良いよ。じゃあそこ座って」
私は慎ちゃんが指差したベッドへと座る。
慎ちゃんは持ってきていたスケッチブックを広げて描く準備を始める。
「可愛く描いてね!」
私の言葉に慎ちゃんはにこっと笑い返事した。
最初はワクワクしながら慎ちゃんの方を見ていたが、真剣な眼差しで私を見つめる慎ちゃんにドキドキしてしまいすぐ目をそらした。
30分くらい経っただろうか。
「出来た」
慎ちゃんの一言で私はベッドから立ち上がり慎ちゃんの元へと駆け寄る。
「わぁー!流石慎ちゃん、上手!ーーん?この私の周りに描いてる花は何?」
「ミモザ。羽留みたいだなって思って。ふわふわしてて可愛いでしょ」
「え!?」
ふいに可愛いって言われて、顔が赤くなってしまう。
「羽留のことを可愛いって言ったわけじゃないから」
「そ、そうだよね…」
私はあかさらまにがっかりした顔をするが、慎ちゃんは特に気にしていない様子だ。
でもやっぱり、今の言葉は勘違いしちゃうよ。
「…ねぇ慎ちゃん、好き。結婚して?」
「無理。羽留はあり得ない」
慎ちゃんは考える様子なくすぐに答えた。
「なんで?私が中学生だから?」
「羽留が18歳になったら分かるよ」
慎ちゃんは微笑みながら私の頭を優しく撫でた。
私は隣の家に住む慎ちゃんの部屋へお邪魔していた。
「ねぇ慎ちゃん、卒業祝いと中学入学祝いに私のこと描いて?」
「良いよ。じゃあそこ座って」
私は慎ちゃんが指差したベッドへと座る。
慎ちゃんは持ってきていたスケッチブックを広げて描く準備を始める。
「可愛く描いてね!」
私の言葉に慎ちゃんはにこっと笑い返事した。
最初はワクワクしながら慎ちゃんの方を見ていたが、真剣な眼差しで私を見つめる慎ちゃんにドキドキしてしまいすぐ目をそらした。
30分くらい経っただろうか。
「出来た」
慎ちゃんの一言で私はベッドから立ち上がり慎ちゃんの元へと駆け寄る。
「わぁー!流石慎ちゃん、上手!ーーん?この私の周りに描いてる花は何?」
「ミモザ。羽留みたいだなって思って。ふわふわしてて可愛いでしょ」
「え!?」
ふいに可愛いって言われて、顔が赤くなってしまう。
「羽留のことを可愛いって言ったわけじゃないから」
「そ、そうだよね…」
私はあかさらまにがっかりした顔をするが、慎ちゃんは特に気にしていない様子だ。
でもやっぱり、今の言葉は勘違いしちゃうよ。
「…ねぇ慎ちゃん、好き。結婚して?」
「無理。羽留はあり得ない」
慎ちゃんは考える様子なくすぐに答えた。
「なんで?私が中学生だから?」
「羽留が18歳になったら分かるよ」
慎ちゃんは微笑みながら私の頭を優しく撫でた。
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