あやかし王は溺愛する花嫁に離縁を言い渡される
血の契約はあくまで当事者同士のもの。それに琴禰が気付けば澄八の命運は絶たれる。
だが、澄八を殺すと同時に血の契約は発動される。澄八を殺すということは、力が暴発して琴禰も死ぬことになる。
あやかし王は琴禰を愛しているから、おいそれと手出しができないにしても、もしもその事実をあやかし達が知ったらどうなる?
厄介者が二名同時にいなくなるのなら、願ったり叶ったりではないだろうか。
あやかしの国に被害が起こることを懸念したとしても、琴禰をどこか遠くに幽閉するか、雲の上から人間界に突き落とせばいい。いくらでも対策の仕様がある。
それに気が付いた澄八は逃げるようにその場を去った。
(琴禰が完全に寝返ったとしたら、僕の身も安全ではないということだな。早くこの国を離れ、琴禰もろともあやかしの国を撃破しなければ)
澄八は大巫女様の言葉を思い出していた。
『あの者が祓魔一族を滅亡に導くだろう』
もしかしたら本当に、琴禰が祓魔を滅ぼすかもしれない。
だが、澄八を殺すと同時に血の契約は発動される。澄八を殺すということは、力が暴発して琴禰も死ぬことになる。
あやかし王は琴禰を愛しているから、おいそれと手出しができないにしても、もしもその事実をあやかし達が知ったらどうなる?
厄介者が二名同時にいなくなるのなら、願ったり叶ったりではないだろうか。
あやかしの国に被害が起こることを懸念したとしても、琴禰をどこか遠くに幽閉するか、雲の上から人間界に突き落とせばいい。いくらでも対策の仕様がある。
それに気が付いた澄八は逃げるようにその場を去った。
(琴禰が完全に寝返ったとしたら、僕の身も安全ではないということだな。早くこの国を離れ、琴禰もろともあやかしの国を撃破しなければ)
澄八は大巫女様の言葉を思い出していた。
『あの者が祓魔一族を滅亡に導くだろう』
もしかしたら本当に、琴禰が祓魔を滅ぼすかもしれない。