あやかし王は溺愛する花嫁に離縁を言い渡される
先ほどの爆発で吹き飛んだ時に、眼鏡を落としてレンズにひびが入ってしまった。割れた眼鏡をかけても意味がないので捨てていこうと思ったとき、あることに気が付いた。
(私、見えている)
むしろ、眼鏡がない今の方がよりはっきり見える。度が合っていない眼鏡だったので、力の開花と共に目が見えるようになっていることに気が付かなかった。
(ああ、今はそんな場合じゃない!)
驚いて放心していた自分を叱咤する。壁にぶつかった衝撃で全身が痛かったが、なんとか気力で走り出す。
地下から地上に出ると、そこには両親含め客間にいた祓魔師たちが待ち構えていた。
(そりゃあれだけ大きな爆発音だったのだもの。喧嘩を売ってしまったようなものだわ)
生き延びるためには祓魔師との全面闘争に勝たなければいけない。
そして最初に祓魔の術を仕掛けてきたのは、一族の中でも特に優れた力を持つ祓魔五人衆だった。
(私、見えている)
むしろ、眼鏡がない今の方がよりはっきり見える。度が合っていない眼鏡だったので、力の開花と共に目が見えるようになっていることに気が付かなかった。
(ああ、今はそんな場合じゃない!)
驚いて放心していた自分を叱咤する。壁にぶつかった衝撃で全身が痛かったが、なんとか気力で走り出す。
地下から地上に出ると、そこには両親含め客間にいた祓魔師たちが待ち構えていた。
(そりゃあれだけ大きな爆発音だったのだもの。喧嘩を売ってしまったようなものだわ)
生き延びるためには祓魔師との全面闘争に勝たなければいけない。
そして最初に祓魔の術を仕掛けてきたのは、一族の中でも特に優れた力を持つ祓魔五人衆だった。