あやかし王は溺愛する花嫁に離縁を言い渡される
結婚の誓いは、感情までも伝えることができるものだとは思ってもいなかった。
自分はなんて罪深いことをしようとしているのだろうと怖くなる。
(ただ、煉魁様を好きな気持ちは偽りじゃない)
心の底から結婚したいと願っている自分がいる。
愛しく想う気持ちが伝わりますように。
裏切りの中に、本物の愛があったのだと、それだけは本当だったのだと、いつか伝わりますように。
願いを込めて、指輪をはめた。すると、煉魁の体にも強力な結界のようなものが付いた。
「温かい。琴禰の真心が伝わる」
煉魁はとても幸せそうな顔で微笑んだ。
邪な気持ちは気付かれずに済んだようで、安堵した。
「これで俺達は、正真正銘の夫婦となった」
琴禰も笑顔で煉魁を見上げる。
「愛している、琴禰」
煉魁はゆっくりと琴禰の顔に寄せてきた。
互いに瞼を閉じ、触れるだけの口付けを落とす。
柔らかな唇の感触に、本当の夫婦となった証を感じた。
満開の桜が柔らかな風に揺れ、二人を祝福するかのようにさわさわと鳴った。
自分はなんて罪深いことをしようとしているのだろうと怖くなる。
(ただ、煉魁様を好きな気持ちは偽りじゃない)
心の底から結婚したいと願っている自分がいる。
愛しく想う気持ちが伝わりますように。
裏切りの中に、本物の愛があったのだと、それだけは本当だったのだと、いつか伝わりますように。
願いを込めて、指輪をはめた。すると、煉魁の体にも強力な結界のようなものが付いた。
「温かい。琴禰の真心が伝わる」
煉魁はとても幸せそうな顔で微笑んだ。
邪な気持ちは気付かれずに済んだようで、安堵した。
「これで俺達は、正真正銘の夫婦となった」
琴禰も笑顔で煉魁を見上げる。
「愛している、琴禰」
煉魁はゆっくりと琴禰の顔に寄せてきた。
互いに瞼を閉じ、触れるだけの口付けを落とす。
柔らかな唇の感触に、本当の夫婦となった証を感じた。
満開の桜が柔らかな風に揺れ、二人を祝福するかのようにさわさわと鳴った。