❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
「これからお前はどうしたいんだ」
そこに結城が口を挟んだ。

「若頭、姐さんの気持ちを確かめる必要はありません」

「お前は黙っていろ」

力也は結城を怒鳴りつけた。

「ひとみの本当の気持ちを聞かせてくれ」

「許されないことをしたと思っています。でも、私は力也さんの側にいたいです」

「それは俺から自由を奪った責任があるからか」

「違います、私、本当に力也さんも山城さんも愛してしまったんです、だから山城さんも助けたいし、力也さんにも許してもらえるなら、お側においてもらいたいんです」

力也は大きく深呼吸をして、行動に移した。

なんと力也は車椅子から立ち上がったのだ。

我妻組組員ももちろん、結城も驚いた。

一番驚いたのはひとみだった。
「力也さん」

力也は車椅子を後ろに下げて、歩いてみせた。

「すまん、ひとみを繋ぎ止めておきたくて、だいぶ前から歩けたことを隠していた」

力也はひとみを立ち上がらせ、抱きしめた。

ひとみは溢れる涙を止めることが出来なかった。

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