❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
「ひとみさんは山城の女だったのよ、山城に抱かれたのよ」

「もう行くわ、今後こう言うことがあるなら、お前とは会えねえから」

力也はかえでに対して、きっぱり自分の気持ちを伝えた。

ひとみにはかえでとのことは伝えていなかった。
極道の世界のことは、ひとみはわからない。

(力也さんは私と離婚したら、あの女性と結婚するつもりかもしれない、私の保険証が使えなくなったら、離婚が成立したってことだよね)

ひとみは離婚届のことも、キスしていた女性とのことも、確かめる勇気がなかった。

(妊娠のことは黙っていよう)

ひとみは一人で生んで育てようと考えていた。

テーブルで食事をしている時も、ひとみは黙っていた。

力也は病院での様子を聞いてみようと思った。

「今度、病院はいつ行くんだ」

「えっと、一ヶ月後です」

ひとみは素直に本当のことを伝えた。

「一ヶ月後?風邪薬を一ヶ月分処方してくれたのか」

ひとみは狼狽えてしまった。
「ひとみ、嘘だろう、本当はどこへ行ったんだ」

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