❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
二人の幸せを願う人ばかりではなかった。

その頃、山城は極道の世界で、生きていくしか道はなく、二葉組にいた。

二葉組のお嬢かえでは、力也にキスした時、拒否されて、ひとみに嫉妬していた。

(あんな、おばさんに負けるなんてあり得ない)

極道の世界で、ちやほやされて育ったかえでは手に入らないものはなかった。

かえでは山城を呼び出した。

「お呼びでしょうか」

山城組で若頭を経験し、父親に山城組組長になるんだと言われて育った。

血も涙もない、極道の中の極道だった。

そんな男が父親に盾付き、半年も監禁された。

その後も、我妻組姐さんを連れ去ったとして、我妻組に捕まり監禁された。

これら全て、ひとみを愛した結果だった。

しかし、ひとみは我妻を愛しているのはわかっていた。

しかし、山城は言葉では悪を演じたが、心の中ではひとみに対して、

命を捨てることも厭わない純愛の気持ちがある。

第三者からしてみれば、山城はひとみを恨んでいると思うだろう。

かえでもその一人だった。

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