❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
「俺は三十歳です」

「じゃあ、あと一年ですね」

「はあ?」

「私、誕生日がきたら次の世代の仲間入りです」

その女はにっこり微笑んだ。
俺はその笑顔に吸い込まれた。

「あのう、二人で抜けませんか、食事行きましょう、どうも、ここの料理は
俺の腹を満たしてくれない」

「でも、あと一年……」

俺は彼女の言葉を遮り、こう告げた。

「惹かれちゃえば、関係ないですよ」

俺はスマホで車を会場の入り口につけるように指示をした。

彼女の手を引っ張り、車にエスコートした。

「さあ、乗って」

運転しているのは、俺の側近件運転手の日下部テツジだ。

「お疲れ様です、かしらじゃなくて社長、どちらに行けばよろしいですか」

彼女はテツの言葉に変な顔をした。

(やべえ、バレたか)
「しばらく、走らせろ」

「へい、かしこまりました」

「てめえ、何度言わせるんだ、「へい」じゃなくて「はい」だろ」

「すんません」

(まったくヒヤヒヤさせやがる、そうだ、自己紹介)

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