❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
くるみは苦しさのあまり、異常なくらいに咳き込んだ。

山城はくるみを抱きしめた。

「くるみ、ごめん、俺は何をしているんだ」

くるみは山城の腕の中でぐったりしていた。

(やっぱり、お前が愛しているのは、我妻なんだな)

山城はくるみをベッドに寝かせて、ホテルの部屋を後にした。

くるみは涙が止まらなかった。

(山城さんに抱かれながら、我妻さんの名前を口にするなんて、私はなんて酷い女なの)

くるみは一晩中泣き明かした。

山城はマンションに向かっていた。

運転手の山城組、有働はてっきり朝になると思っていた。

「若頭、早いっすね」

「なあ、女は好きな男を思いながら、他の男に抱かれることが出来るんだな」

「そうっすね、でも、目の前の女が感じているなら、それはその女を抱いてる男に感じてるってことじゃないですか」

有働は山城の見たことがない、落ち込んだ態度にびっくりした。

こんなにも、女を守ろうとする言動は見たことがなかった。

そんな頃、我妻は目を覚ました。

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