❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
「引越しの荷物って……」

「山城さん、マンションに帰ってなかったんですか」

「ああ」

「他の女性のところに泊まったんですか」

「ちげえよ、山城組の事務所に泊まったんだ、くるみを迎えに行く前に、頭を冷やしていた」

「そうだったんですね、でも、結婚するなら、そう言ってくれたら私の荷物運び出したのに」

「いや、待て、俺は結婚なんかしねえよ」

「だって、もう、本浜組のお嬢さんが引越し済ませてますよ」

山城は自分のマンションのカードキーがないことに気づいた。

山城は有働に連絡した。

『おい、俺のマンションのカードキーどうした』

『アニキに渡しました、若頭からの伝言だって言ってましたから』

アニキとは、山城組組長の側近で、工藤ユウトだ。

工藤は組長の指示で動いていた。

(くそっ、やられた)

「くるみ、カードキー持ってるよな」

「はい」

くるみはバッグから山城のマンションのカードキーを出した。

「よし、今度はこっちが同じことをしてやる」

「山城さん?」

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