❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
そんなある日、我妻は我妻コーポレーション取引先の会社のパーティーに出席することになった。

「ひとみも一緒に行こうぜ」

「いえ、私は留守番しています、パーティーに着て行く服もありませんし」

「それなら、これから買いに行こう」

我妻は結城に連絡を取り、ひとみを連れて、行きつけの店に行った。

「ひとみ、好きなドレスを試着してみろ」

「私は……」
「俺に恥をかかせるな、お前は俺の女だ、目一杯贅沢させてやる」

ひとみは複雑な気持ちだった。

(我妻さんの側にいて、お世話が出来て、抱いて頂いて、これ以上、何を望むの?)

我妻の気持ちの変化に気づいてしまった。

妻として迎え入れてくれるのではなく、女として。

(当たり前だよね、側にいられるだけでも幸せなのに……)

試着したひとみのドレス姿に見惚れていた我妻は、考えていた。

(ひとみ、綺麗だ、俺はお前を妻として迎える気持ちに変わりはない、でも、
お前の心の中の山城を追い出さない限り、俺は嫉妬で頭がおかしくなりそうだ)

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