❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
第十四章 交錯する闇の力
しかし、この幸せは続くことはなかった。
我妻組では、若頭がひとみと夫婦になると、盛大な盛り上がりを見せた。
「姐さん、よろしくお願いします」
「こちらこそ、何もわかりませんがよろしくお願いします」
ひとみは幸せだった。
我妻もリハビリにさらに力を入れた。
そんな矢先の出来事だった。
我妻がチンピラに銃で撃たれた。
チンピラはひとみを狙ったのだ。
我妻はひとみの盾になり、庇った結果、意識不明の重体になった。
我妻の身を案じて、我妻組組員はひとみを疫病神扱いした。
ひとみもわかっていた。
(やっぱり、私は一緒にいる人を不幸にするんだ)
その頃、我妻が撃たれたと言う情報を聞きつけた山城は嫌な予感が脳裏を掠めた。
(まさか、圭子?)
山城は圭子に問いただした。
「圭子、我妻組若頭が撃たれたことは知っているな」
「それがどうしたの?」
「まさかお前の仕業じゃねえよな」
圭子は山城から視線を外して、そっぽを向いた。
「お前」