❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
「そんなことより、お前は圭子に命を狙われている」

「えっ」

「我妻はお前を庇って撃たれたんだろう」

「いいか、結城に……」

山城は傷口の痛みに気を失った。

くるみはずっと寄り添い看病した。
我妻のことも心配だが、今は山城を一人置いていくわけにいかない。

くるみは我妻に教えてもらった、裏の世界の医者のところに行った。

「先生、怪我人がいるんです、ここまで運べなくて」

「あんたは、力也のカミさんだよな」

「はい」

「よし、運べないならワシが行こう」

その医者は山城の元へ向かった。

「おい、こいつは元山城組の若頭だった男だよな、今は本浜組にいるんだったはず」

「どう言う関係だ」

くるみは何も答えられなかった。

医者は山城の手当をしてくれた。
「タクシーでワシの部屋へ運ぶぞ」

くるみは山城に付き添って医者の部屋へ向かった。
その頃、戸部は結城に連絡を入れた。

「戸部です、姐さんが山城に連れて行かれました」

「なんだって」

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