❤️お前に惚れた～極道の一途すぎる愛

「ねえ、戸部のことなんか聞いてる？」

「戸部のアニキっすか、いえ、でも、姐さんが山城に連れて行かれそうになるのを、必死に阻止しようとしたって、でも、山城に姐さんが拉致されて残念だって落ち込んでいたらしいっすね」

「何言ってるの、私を拉致したのは戸部よ、それを助けてくれたのが山城さんよ」

「えっ、そうなんっすか」

「山城さん、いま、どこにいるの」

「我妻組の屋敷の地下に監禁されていると聞きました」

「入院してるんじゃないの」

「そのうち、多分、海の底へ……」

「海の底？」

「いや、わかんないっすよ、でも……」

「ひどい、みんな戸部に騙されて、私は戸部に犯されそうになったのよ」

「えっ、そうなんっすか」

ひとみはなんとか山城を助けなくてはと思った。

「我妻組の屋敷に連れて行って」

「でも、あそこには組長がいて、そう簡単には入れないっすよ」

「もちろん、ちゃんと話してわかってもらうのよ」

「姐さんは強いっすね」