❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
「組長、なぜですか、俺の言うことより、この女の言うことを信じたんですか」

戸部は叫びながら、連れて行かれた。

「あのう」

「ひとみさんと言ったな、実は昔、わしは堅気の女に惚れてなあ、結婚したかった、
しかし、あいつはいつもわしのことを気遣ってくれていた、その女の目にそっくりでな」

「その方が力也さんのお母様ですか」

「いや、残念ながら、あいつとは縁がなかった」

「あけみと言って、ひとみさんは目元があいつとそっくりだ」

「私の母もあけみと言います」

「えっ」

「旧姓はなんと言うんじゃ」

「母の旧姓は榎本です」

我妻組長は驚きを隠せなかった。

「今はどこにおるんじゃ」

「母は父と結婚して、私を生んで、すぐに他界致しました」

「あけみ」

我妻組長が惚れた女の娘に息子の力也が惚れた。

この奇跡に我妻組長は驚きを隠せずにいた。

山城は地下から出してもらい、入院した。

ひとみは我妻と山城の看病をした。

何日かして、山城が目を覚ました。

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