❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
「お前だって感じてるんじゃねえか」

ひとみは背中をのけぞらせて、感じていた。

「おい、お前だって、俺に抱かれたかったんだろう」

ひとみは目にいっぱいの涙を溢れさせていた。

山城はひとみの涙を拭い、唇にキスをした。

山城の唇は首筋を這う、ひとみは山城の背中に腕を回して、山城を抱きしめた。

山城はじっとひとみを見つめた。

「くるみ」

山城の唇が動いた。

山城はひとみから身体を離した。

ひとみは乱れた服を直して、病室から出て行った。

トイレに駆け込むと、自分のしたことに、恐ろしくなった。

(私、山城さんの抱擁に感じてしまった)

山城の記憶は戻ったわけではなかった。

ひとみを抱いて、無意識のうちにくるみと口にしていた。

その頃、我妻の意識が戻った。

先生から呼ばれたひとみは、我妻の病室へ急いだ。

「力也さん、ひとみです、わかりますか」

「ひとみ、無事か」

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