前世へのレジスタンス

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「え！おめでとう！」
「ありがとう、カナちゃんのおかげだよ。」

休み時間、妙にエリナちゃんがニコニコしていたからどうしたか聞くと、セイと付き合うことになったらしい。
昨日、私と別れたあとにどうやらセイはエリナちゃんと会っていたらしい。
私と金井くんがいる前だと恥ずかしくて後から呼び出したんだとか…

そう考えると、私にキスをしたのって…

私は記憶を頭の中から抹消した。

こんなに嬉しそうなエリナちゃんを目の前にして、罪悪感に襲われる。


「青沢くんが、私のことを好きでいてくれるなんて、夢みたいで…」


恋する女の子って…

「エリナちゃんって可愛いんだね」
「え！カナちゃんも私狙いなの！？」
「違う！」

どうやら、私と金井くんのことは勘づかれてないみたいだ。
セイは…

「…」

なんか今日、静かなんだよな…

今日もタカコさんが作ってくれた品数たっぷりのお弁当を食べている。
そしてタカコさんの気まぐれ不定期弁当を私もいただく。


「青沢、なんで離れた場所にいるの？こっち」
「あー、いいや。」

金井くんの呼びかけにもそっぽを向いて1人でご飯を食べていた。
エリナちゃんは「きっと照れてるんだよ」と言っているけど、あの雰囲気おかしい。

絶対、昨日のこと気にしてるよね…