前世へのレジスタンス
7
夏休みが終わった。
金井くんと会って以降は毎日バイトだった。
働きすぎた感じもするが、今後のことを考えれば経済的余裕が出来て良しとすることにした。
金井くんも仕事が一段落ついたらしく、また普通に学校に通えると電話で言っていた。
夏休みの間、毎日ほぼ決まった時間に来る金井くんからの電話が唯一の楽しみだった。

久々に金井くんに会える!と楽しみな反面、最後に会ったのがあんな感じだったからセイ、そしてエリナちゃんにも会いにくい。

少し憂鬱な気分のまま、暑いけど風が吹いているから涼しい浜辺沿いのいつも通りの道を歩いて学校へと向かう。


朝から太陽が反射して海が眩しい。

(来年の今頃、私はここに…)

ここにいられますように。

どうか平穏なまま、いつの間にか時が過ぎて…




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