前世へのレジスタンス
「わ、私は、4人で、……その世界を望んでいるの。」
「嘘だね。嘘つきだ。」
魔女の右手が私の首元に触れる。
触れた手から少しずつ力が加わり、私は息ができなくなっていく。
(苦しい…)
魔女は私と同い年くらいだ。
頑張れば力でいくらでも振り解けるというのに、
魔力のせいか、一切の抵抗ができない。
段々と呼吸が薄くなる。
意識が朦朧としてくる。
「本当の望みは?」
煽るように魔女が何度も問いかけてくる。
私は、私はっ…っ!!!
「ラ、ピス…がっ、………ほ、し」
「よく言ったな」
魔女の手から一瞬にして力が抜け、私は地べたへとペタンと膝から崩れ落ちた。
そして荒々しい呼吸が徐々に正常に戻ってきた。
私は魔女を睨みつけた。
魔女も私を睨み返し、そして魔女が手を上にあげると一冊の本が浮かび上がる。
その本は勝手にパラパラとページをめくり、あるところでめくるのをやめた。
魔女がその本を拾い上げると、本が怪しい光を放つ。
そして魔女が何語かも分からない言語で何かを読み上げる。
目の前で何が行われているのか全く理解できない。
その時、私に突然の睡魔が襲った。
これも魔法の力。
私の魔力だけでは抵抗できない。