孤独な心
ーSide 千紘ー
汐帆からの連絡を待っていたところに、1本の電話が入ったのが咲月からだった。
だから、汐帆に何かあったのかと思いすぐにかけ直した。
「咲月!汐帆に何かあったのか!」
「いや、違うの。汐帆ちゃん、学校終わったから迎えに来て欲しくて。」
「分かった…。というか、汐帆は今保健室にいるの?」
「誰かさんのせいで汐帆ちゃん朝大変な思いしてたのよ?
もう少し、相手の迷惑を考えなさいよね?」
「え?」
「千紘が朝、汐帆ちゃんのことを送ってきたから汐帆ちゃん、クラスの女の子達に囲まれて千紘との関係について根掘り葉掘り聞かれてたのよ。
私は朝、忙しかったから助けにいけなかったけど…
何でそうなったのかは分からないけど、私達この学校ではちょっとした有名人らしいから気をつけないと…」
「はは…。悪かったって。汐帆、もしかしてそれで怒ってるのか?」
「怒ってるというか…。まあ、そのせいでかなり体力を奪われたのは間違いなさそうよ。
帰ったらちゃんと、汐帆ちゃんのケアしてあげなさいね。」
「分かってるって。俺もそろそろ仕事終わるから迎えに向かうよ。」
「分かった。」
汐帆に悪いことしたな…
だけど、朝の状態を見る限り電車に耐えれるほど体力が残っているとは思えなかった。
ただでさえ、入院期間も長かったわけで集中治療室にいたから体力は入院前よりも落ちていた。
まあ、汐帆から何と言われようと送り迎えは続けるつもりだけど…
明日からは抵抗されそうだよな。
そんな様子が目に浮かぶ。
だけど、そんな子供の一面が見られるようになってきているなら安心する。
それから、汐帆の高校へ向かい保健室に行くと汐帆は深い眠りについていた。
「この通り、汐帆ちゃんぐったりしてるから帰ってちゃんと休ませてあげなよ。」
「あぁ。分かってる。」
「それから…。入ってきなさいよ。」
いきなり咲月がそう言い、扉を開けると2人の生徒が入ってきた。
「君たちは…?」
「この子達は、汐帆ちゃんの幼なじみよ。」
「…森本陽稀です。汐帆とは幼稚園の頃からの幼なじみです。」
「私は仁科香音です。私も幼稚園ならの幼なじみです。」
「それで、2人は下校時間過ぎてるのにどうしてこの時間まで残ってたの?」
「…汐帆のことが心配で。この子、言葉では強がってるけど本当は1人で病気を抱えて生活のことも私達に心配かけないようにってアルバイト頑張ってたから。
ずっと病院にも行かないで、自分のことを蔑ろにしちゃってたから…。いつか汐帆がいなくなっちゃうんじゃないかって心配だったんです。」
汐帆からの連絡を待っていたところに、1本の電話が入ったのが咲月からだった。
だから、汐帆に何かあったのかと思いすぐにかけ直した。
「咲月!汐帆に何かあったのか!」
「いや、違うの。汐帆ちゃん、学校終わったから迎えに来て欲しくて。」
「分かった…。というか、汐帆は今保健室にいるの?」
「誰かさんのせいで汐帆ちゃん朝大変な思いしてたのよ?
もう少し、相手の迷惑を考えなさいよね?」
「え?」
「千紘が朝、汐帆ちゃんのことを送ってきたから汐帆ちゃん、クラスの女の子達に囲まれて千紘との関係について根掘り葉掘り聞かれてたのよ。
私は朝、忙しかったから助けにいけなかったけど…
何でそうなったのかは分からないけど、私達この学校ではちょっとした有名人らしいから気をつけないと…」
「はは…。悪かったって。汐帆、もしかしてそれで怒ってるのか?」
「怒ってるというか…。まあ、そのせいでかなり体力を奪われたのは間違いなさそうよ。
帰ったらちゃんと、汐帆ちゃんのケアしてあげなさいね。」
「分かってるって。俺もそろそろ仕事終わるから迎えに向かうよ。」
「分かった。」
汐帆に悪いことしたな…
だけど、朝の状態を見る限り電車に耐えれるほど体力が残っているとは思えなかった。
ただでさえ、入院期間も長かったわけで集中治療室にいたから体力は入院前よりも落ちていた。
まあ、汐帆から何と言われようと送り迎えは続けるつもりだけど…
明日からは抵抗されそうだよな。
そんな様子が目に浮かぶ。
だけど、そんな子供の一面が見られるようになってきているなら安心する。
それから、汐帆の高校へ向かい保健室に行くと汐帆は深い眠りについていた。
「この通り、汐帆ちゃんぐったりしてるから帰ってちゃんと休ませてあげなよ。」
「あぁ。分かってる。」
「それから…。入ってきなさいよ。」
いきなり咲月がそう言い、扉を開けると2人の生徒が入ってきた。
「君たちは…?」
「この子達は、汐帆ちゃんの幼なじみよ。」
「…森本陽稀です。汐帆とは幼稚園の頃からの幼なじみです。」
「私は仁科香音です。私も幼稚園ならの幼なじみです。」
「それで、2人は下校時間過ぎてるのにどうしてこの時間まで残ってたの?」
「…汐帆のことが心配で。この子、言葉では強がってるけど本当は1人で病気を抱えて生活のことも私達に心配かけないようにってアルバイト頑張ってたから。
ずっと病院にも行かないで、自分のことを蔑ろにしちゃってたから…。いつか汐帆がいなくなっちゃうんじゃないかって心配だったんです。」