孤独な心
体調と心の不調
ーside 汐帆ー
最近、体調が良くない。
きっと通院をさぼり続けてきたから。
自分が悪いことは分かっているけど、段々と悪くなる持病に苦しめられていた。
発作の時間も長くなっているし、乾咳から痰がらみの咳に変わっている。
それに、少し歩いたり階段を登ったりするだけでも息苦しい。
肺の中にちゃんと空気が取り込まれていないことが身に染みて分かる。
体調が良くなっている時は、自分の病気が治っているような感覚になっていた。
そんな簡単に治る事はないと分かってはいるのに。
今、通院なんてしたら確実に入院を強いられてしまう。
金銭的にも、精神的にも今の私にはそんな余裕もないし出来ればこのままこの世から消えることができるのであればそれでいいとも思っていた。
だから、病院に行かなくてもいい言い訳を考えて気を紛らわしていた。
その矢先だよ。
担任の先生から朝のホームルームが終わった後、保健室に行くように言われ、嫌々向かうとその嫌な予感は的中して、顔も見た事のない医者から診察を受けるように促され、渋々診察を受けることとなった。
なんか、全てを見透かされている気がする…。
きっと、もうそろそろ病院でちゃんとした治療を受けないと私の体はもたないんだろうな…。
でも、入院はしたくない。
毎日生きていくことがいっぱいいっぱいなのに。
入院も治療もするお金なんてないし。
吸入器なんてしばらく使ってない。
それでよく、ここまでもったものだ。
私を診察した医者は、あの後担任の先生に私の体調を伝えたのかは知らないけど、あの後散々担任とか保健室の先生に
『お金は心配ないから病院に行きなさい』
とか、
『先生も一緒に通院に付き添うから。』
とか言われたけど、空返事と適当な理由をつけて、なんとかその場をしのいだ。
教室に戻ってからは普通に授業を受けて帰宅した。
帰宅しながら私はアルバイト先に向かう。
週に7日、平日は放課後に休みの日は1日カフェの店員として働いている。
それでも足りない時には、歳を偽って夜中にガールズバーのアルバイトも入れていた。
バーの仕事は、先生に見つかったら即退学になることは分かっていたけど。
アルバイトだけで賄える生活費や学費は苦しいものでもあった。
いつものアルバイトの距離が長く感じる。
そんなことを考えていると、息苦しさを覚え止めどなく溢れ出てくる咳が私を襲った。
立っていることも出来ず、私は道端に座り込んでいた。
「大丈夫ですか!?」
半分意識を失いそうになりながら後ろから声をかけられた女性の言葉に必死に頷いていた。
「大丈夫じゃないでしょう。吸入器は?持ってる?」
この人は、医療関係者なのだろうか?
それなら、余計まずい気がする。
「ちょっとごめんね。」
そう言って、その女性は私のバックを漁り何かを探しているようだった。
「や、やめて!」
「大丈夫、何も取ったりしないから。よかった。お薬手帳は持ち歩いていたのね。
旭ヶ丘大学病院ね。今、連絡するからあと少し頑張って意識は保っていてね。」
正直、体力も限界。
息苦しさにも限界で、私はそこで意識を手放していた。
最近、体調が良くない。
きっと通院をさぼり続けてきたから。
自分が悪いことは分かっているけど、段々と悪くなる持病に苦しめられていた。
発作の時間も長くなっているし、乾咳から痰がらみの咳に変わっている。
それに、少し歩いたり階段を登ったりするだけでも息苦しい。
肺の中にちゃんと空気が取り込まれていないことが身に染みて分かる。
体調が良くなっている時は、自分の病気が治っているような感覚になっていた。
そんな簡単に治る事はないと分かってはいるのに。
今、通院なんてしたら確実に入院を強いられてしまう。
金銭的にも、精神的にも今の私にはそんな余裕もないし出来ればこのままこの世から消えることができるのであればそれでいいとも思っていた。
だから、病院に行かなくてもいい言い訳を考えて気を紛らわしていた。
その矢先だよ。
担任の先生から朝のホームルームが終わった後、保健室に行くように言われ、嫌々向かうとその嫌な予感は的中して、顔も見た事のない医者から診察を受けるように促され、渋々診察を受けることとなった。
なんか、全てを見透かされている気がする…。
きっと、もうそろそろ病院でちゃんとした治療を受けないと私の体はもたないんだろうな…。
でも、入院はしたくない。
毎日生きていくことがいっぱいいっぱいなのに。
入院も治療もするお金なんてないし。
吸入器なんてしばらく使ってない。
それでよく、ここまでもったものだ。
私を診察した医者は、あの後担任の先生に私の体調を伝えたのかは知らないけど、あの後散々担任とか保健室の先生に
『お金は心配ないから病院に行きなさい』
とか、
『先生も一緒に通院に付き添うから。』
とか言われたけど、空返事と適当な理由をつけて、なんとかその場をしのいだ。
教室に戻ってからは普通に授業を受けて帰宅した。
帰宅しながら私はアルバイト先に向かう。
週に7日、平日は放課後に休みの日は1日カフェの店員として働いている。
それでも足りない時には、歳を偽って夜中にガールズバーのアルバイトも入れていた。
バーの仕事は、先生に見つかったら即退学になることは分かっていたけど。
アルバイトだけで賄える生活費や学費は苦しいものでもあった。
いつものアルバイトの距離が長く感じる。
そんなことを考えていると、息苦しさを覚え止めどなく溢れ出てくる咳が私を襲った。
立っていることも出来ず、私は道端に座り込んでいた。
「大丈夫ですか!?」
半分意識を失いそうになりながら後ろから声をかけられた女性の言葉に必死に頷いていた。
「大丈夫じゃないでしょう。吸入器は?持ってる?」
この人は、医療関係者なのだろうか?
それなら、余計まずい気がする。
「ちょっとごめんね。」
そう言って、その女性は私のバックを漁り何かを探しているようだった。
「や、やめて!」
「大丈夫、何も取ったりしないから。よかった。お薬手帳は持ち歩いていたのね。
旭ヶ丘大学病院ね。今、連絡するからあと少し頑張って意識は保っていてね。」
正直、体力も限界。
息苦しさにも限界で、私はそこで意識を手放していた。