〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
「――――千香子さん、ありがと!
料理もワインもめっちゃ美味しかった!
最高の祝いだったよ!」

「良かったぁ!」

ほろ酔いの二人は、手を繋ぎゆっくり家路を歩いていた。


もうすぐマンションに着くという時。

「………」
(なんか…お腹痛い…)

鈍い腹痛を感じだした、千香子。

「千香子さん?」

「ん?」

「どうした?」 

「ううん!」
(え?食べ過ぎた?
いや、でもなぁ…
そこまで量はなかったし…)

マンションに着き、その足でトイレに向かった。

「……………
う、嘘ぉ……」 

リビングに戻ると、虎徹は着替えてスウェット姿になっていた。

「千香子さん、大丈夫?」

「あ、あの…虎徹くん…」

「んー?」

カーペットの上に正座をした、千香子。
ソファに座る虎徹を見上げた。

「非常に申し上げにくいことが……」

「ん?何?」
なんとなく、虎徹も千香子の前にあぐらをかいて座る。

「先程、その…/////女の子の日が始まりまして……
なので…あの……」

「………」

「………」

「………」
(女の子の日?
…………って!生理かよ!?
マジでー!!)

「ごめんなさい!!」

「あ、いや…べ、別に千香子さんが悪いんじゃねぇし… 
しゃーねぇよ!
……………ま、まぁ…正直…ガッカリしてはいるけど……」
(最低一週間は、お預けだよなぁ……)
 
ペコペコ謝っている千香子。
虎徹は、フフ…と笑った。

「千香子さん」

「え?」

虎徹が両手を広げる。
「ギュッてしようよ!
それなら、関係ないよな?」

「あ…うん!」
虎徹に抱きついた。

「キス、してもいい?」 
千香子の肩に顔を埋めて呟くと、千香子が「うん」と言って向き直った。

そして目を瞑ると、虎徹と口唇が重なった。

口唇が離れて、額と額をくっつけ微笑み合った。


それぞれ風呂に入り、ベッドに横になった二人。
「なんか、狭いね…さすがに…(笑)」

「そりゃ…シングルだしな(笑)
だから、もうちょいこっち!」
虎徹に包まれる、千香子。

「なんか…緊張…する……//////」 
見上げると、虎徹が優しく微笑んでいた。

それだけで、幸せを感じられた。

「千香子さん、お腹さすろうか?
そしたら、楽になんない?」

「じゃあ…お願いしようかな?」

虎徹が微笑み、ゆっくり腹を撫でる。
「千香子さん、寝て良いよ。
ずっと、さすってるから」

千香子は頷き、ゆっくり目を瞑った。

とても心地よい眠りについた夜だった。
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