〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
相思相愛
ある日の仕事終わり。
虎徹は、居酒屋に向かっていた。

大学の時の友人・城中(しろなか)(通称・シロ)から、久しぶりに飲もうと誘われたからだ。

居酒屋の前には、長谷が待っていた。
長谷のことを紹介しようと思ったからだ。

「あ、コテ!
遅い!」
「わりぃ…!
仕事がなかなか一段落つかなくてさ」

二人は、中に入る。

「――――あ!虎徹!やっと来た!」
シロが微笑み、軽く手を上げる。
シロの隣に、男性が座っていた。

「わりぃ!」

「そこ座れよ!」

虎徹と長谷が並んで座る。
向かいに座っている男のことが目に入った。

「………」
(ん?こいつ、どっかで……)

「お疲れ様です。
俺のこと、覚えてます?」

「え?アオテツじゃん!
なんで?」
虎徹が答える前に、長谷がびっくりした顔で言った。

「アオテツ?」
「職場の年下の先輩だ。コテ」

「あー!!
お前、千香子さんの!」

「初めて指導してもらった、青代です。
まさか、アズさんの友達だったなんて。
てゆーか、あのとんでもない不良が、原藤さんだったんですね……(笑)」

「は?」

「コテ、アオテツは中学ん時の後輩だぜ?」

「は?」

「………って、お前は覚えてるわけねぇか!
仲間以外の奴は興味なかったもんなぁー(笑)」
「ん、まぁな(笑)」
(……ってことは、こいつも元・不良かよ(笑)
千香子さんって、ほんと…不良ばっか呼び寄せるよなぁー(笑))

「…………え?え?
どうゆう関係?」
そこに、シロが割って入ってきた。

「あ、えーと…まずシロ。
こいつ、長谷 梓馬。
中・高の悪友で、アズって呼んでる。
で、アズ。
こっちが、大学ん時のダチで城中。シロって呼んでる。
で?なんで、アオテツがシロといんの?」

「アオテツ、俺の元カノの弟なんだ!」

「「は?」」
虎徹と長谷が、声をハモらせ青代を見た。

「元カノと付き合ってた時から仲良くしててさ。
元カノとはとっくに別れたんだが、アオテツはなーんかウマが合ってて!
今でもツルんでるってわけ。
で!
今日、暇っつうから連れてきた」

「ふーん」
「フッ…でも、世の中って狭いな!」
長谷が微笑み言った。

それから飲み物などを頼み、乾杯をした虎徹達。
話すことは、千香子のことだ。


「あ!そうそう!
虎徹、千香子さんとはどうなった?」

「あぁ。
今、同棲してる!」

「おっ!やったじゃん!」

「うん!」

「お前、頑張ったもんな!
あの二年!」

「あぁ!まぁな(笑)」

城中から、簡単に虎徹と千香子の出逢いを聞いた長谷と青代。

「純愛だな!(笑)」と笑った。
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