〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
それから薬局に向かい、今虎徹が薬を受け取っている。

その後ろ姿をボーッと見つめながら、千香子は(カッコいい…//////)と見惚れていた。

(あの薬剤師さん、絶対虎徹くんに見惚れてる。
でもあげないもんね〜だ!)

と、バカなことをボーッと考えながら見つめていると………

虎徹が戻ってきた。
「千香子さん、帰ろ?
タクシーも来てると思うから」

頷き、ゆっくり立ち上がる。

(虎徹くんは、私の!!)
千香子は、虎徹の腕にしがみつくようにして歩き出す。
タクシーに乗り込んでからも、べったりくっついていた。


タクシーの車内で、身体を預けている千香子に気遣うように声をかける。
「千香子さん、大丈夫?」
「うん…
ねぇ…」
「ん?」

「頭、撫でてもらってい?」

見上げると、虎徹は微笑み「いいよ!」と言った。
優しい感触に、千香子は心地よさを感じていた。

“病は気から”とはよく言ったモノで、虎徹に撫でられていると、身体の怠さやキツさが収まるのだ。


自宅マンションに帰り着き、千香子をソファに座らせる。
「千香子さん、なんか食べれそう?」

「ん…いらない。
薬飲んだら、寝る。
だから、虎徹くんは仕事行って?
あとは、大丈夫だから」

本当は傍にいてほしい。

しかしそんなワガママは言えない。
千香子は微笑み、虎徹を促した。

「………」

「虎徹くん?」

「わかった。
その代わり、約束して?
おとなしく身体を休ませること。
家のことは今日はしない」

「わかった」

「ん。じゃあ、俺シャワー浴びて、仕事行ってくるから。
あ、うどん作っとくから、食べれたら食べて?」

「うん、わかった。ありがとう!
じゃあ…お薬飲んで寝るね」  

千香子が薬を飲み、寝室に向かったのを確認して虎徹はうどんを作り始めた。

キッチンに立ち、うどんスープを作りながら、虎徹はモヤモヤしていた。

なんで、甘えてくんないの?
そんな俺って、頼りねぇのかよ…!

それからシャワーを浴び、着替えて寝室に向かった。

千香子が、ぐっすり眠っていた。

「キスしてぇ……」

しかし今千香子は、インフルエンザにかかっている。

「さすがに移るよな……」

いや、でも……

移っていいから、キスしたい………!

そんな思いで、千香子にキスを落とし家を出た。
< 124 / 139 >

この作品をシェア

pagetop