〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
「――――うーん…うーん…」
「千香子さん?どうした?」

ある晴れた午後。
千香子がなにやら、一人で唸っていた。

「あー、これ…」

「んー?
あぁ、更新?マンションの」

「うん。
これを期に、引っ越したいなって。
さすがに、ここは狭いし。
2LDKないかなって、思って……!」

「えー、このままでよくね?」
千香子に横から抱きついて甘えるように言う、虎徹。

「でも…」

「千香子さんとずっとくっついてられるし!」

「将来的にも、もう少し広い方が良くないかなって!」

「………」

え?
将来的?

今千香子さん、将来って言った?

それって……////////

俺と、結……


「虎徹くん?」

「………んぁ?」

「どうしたの?」

「う、ううん!
引っ越すのはいいけど、寝室は一緒だからな?
俺、部屋いらないから!
千香子さんと一緒がいいから!」

「………」

「………な、なんだよ!」

「か、可愛い…/////」

「は?」

「虎徹くん、可愛い!」

「なっ…//////
うるせぇよ!」

「フフ…フフフ……!」

「笑うな!」

千香子はずっと、クスクス笑っていた。


そして後日から二人は賃貸物件を見て回った。

「――――やっぱ、こっちじゃね?」

「そうだね!
2LDKにしては、リビング広いし!
でも、一部屋は四畳半だよ?
大丈夫かな?」

「でも、もう一つの部屋は八畳あるじゃん!
ウォークインクローゼットもあるし!」

「そうだね!
期限も近づいてるし、ここに決めよ!」

「おぅ!」

そして虎徹と千香子は、引っ越したのだった。

駅から徒歩20分で、日当たりも良い。
2LDKの間取りで、セキュリティも万全。
これ以上ない物件を見つけ、二人は満足だ。

元々から荷物も少ない方なので、丸一日で荷解きまで終わり……

今は、二人で外食している。

「―――――千香子さん」

「ん?」

「今度、千香子さんの誕生日じゃん?」

「あ、そうだった(笑)」

「なんか、欲しいモンある?」

「あるけど。内緒!」

「えー!!
教えてよぉー」

「………もう少しなの」

「ん?」

「もう少しで、自分に自信が持てそうなの。
そしたら……“私から”お願いするから…!」


意味がわからない。

虎徹は、首を傾げていた。
< 130 / 139 >

この作品をシェア

pagetop