〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
家族
「森浦 千香子さん。
亡くなった兄貴の分まで、幸せにするって誓います!
俺の、嫁さんになってください……!!」

あの日と同じプロポーズをする、虎徹。


「はい!!
私を“原藤 千香子”にしてください!!」

満面の笑みで、頷く千香子。

虎徹は、ホッと肩を撫で下ろした。
「良かったぁ……
次“待って”って言われたら、俺……
監禁してたかも?(笑)」

「フフ…もう…!(笑)」

徹治の指輪と二連に並ぶ、指輪。

千香子は、嬉しそうにその指輪に触れた。



“徹治くんに報告したい”

千香子がそう言い、二人は徹治の眠る墓に向かった。

手を合わせる、虎徹と千香子。


「――――――私、薄情なのかな?」
ポツリと言った、千香子。

「ん?」

「いや…なんか、フッて思って……
あんなに……何度も自殺するくらいに徹治くんのこと大好きだったのに、今は虎徹くんが大好きで夫婦になろうとしてる」

「…………それは…」

「ん?」

「俺の想いが強すぎたからかも?(笑)」

「え?」

「なーんて!(笑)
まぁ…でも、千香子さんは“生きてんだから”
他に大好きな人が出来てもおかしくない。
もちろん、一生一人を想い続ける人もいる。
どっちが正しいわけでも、間違ってるわけでもない。
それが“生きる”ってことだろ?」

虎徹が微笑み、見下ろしている。

「そうだね……!」



指を絡めて手を繋ぎ、徹治に挨拶をして墓地を出た二人。

「また来るからな、兄貴」

「またね!徹治“お兄さん”」

「フフ…!」
「フフフ…!」


虎徹と千香子は思う―――――――


これから先も、色んなことがあるだろう。

それでも千香子さん(虎徹くん)となら、きっと…乗り越えていける…!






俺の好きな人は、誰よりも可愛くて、明るい。

でも……


誰よりも、脆くて弱い人――――――



いや、違う。

俺が支える!
千香子さんの脆さや弱さを、俺が支え、守っていきたい。




千香子さん。

俺はこれからも、ずっと…千香子さんが好きだよ……!











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