〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
虎徹と千香子はいつも、食品売場近くのベンチで待ち合わせている。

そこに向かうと、千香子が左手首のリストバンドをさすりながら待っていた。
そして、そこには天胡と千景(天胡の迎え)がいた。

「千香子さん!!」

「あ!虎徹くん!」

泣きそうな千香子に、天胡が「ほら、置いていってないでしょ?」と安心させるように言っていた。

「ごめん、千香子さん!」
「ううん!良かった…」

安心したように微笑む千香子。
虎徹は思わず抱き締めた。

「え……!?こ、虎徹く……!!」
「ごめん…ごめんね、不安にさせて…」

「あ、あの!虎徹くん!
大丈夫だから、その…離して?//////
は、恥ずかし…//////」

「うん…ごめん…」

「いや、私が勝手に不安になったからで、虎徹くんは悪くないよ!
だから、ね?
恥ずかしい…//////離して?」
 
「うん…もう少しだけ…」

「……/////」
(やめてぇー!!
お客さん、いっぱいなのにぃー)

すると――――虎徹と千香子が、互いに逆方向に引き寄せられた。

虎徹は千景に襟足をグイッと引かれ、千香子は天胡に引っ張られた。

「サカるな、ガキ!」
「千香子、大丈夫?」

「離せよ!!」
「あ?てめぇがモリチカにサカるからだろ!
家でやれ!アホ!」

「……………だって…好きなんだもん…」

「あ?何!?聞こえねぇよ…!!」

「何もねぇよ!!
……………ふぅ…千香子さん、帰ろ?」
虎徹は、呼吸を整えて千香子に向き直った。
そして微笑み言った。


「――――――虎徹くん」
「ん?」

「TPOって言葉、知ってる?」

「は?
うん」

「恋愛でも必要だと思うんだ、私」

「は?」

「さっきみたいに、人が多い場所であんなの…ダメだよ!」

「いいじゃん!抱き締めるくらい。
俺的には、キスもできるよ?」

「なっ…!?/////」

「それに、千香子さんを不安にさせたから」

「あ…そ、それは…!
私が勝手に不安になったからで――――――」

「でも!!
俺がいなくなったって思ったんじゃね?」

「それは……」

「もう…二度と……
“あんな”千香子さんを見たくねぇ……」

「う、うん…
そ…だよね……」

「な?だから―――――――」
千香子に顔を寄せ、チュッ…と軽くキスをした。

「―――――!!!?//////
虎徹くん!!TPO!!!」

頬を膨らませる千香子に、虎徹は笑っていた。
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