〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
そんなある日。

「――――じゃあ、千香子さん。
できる限り、早く帰るから!」

「うん、気をつけてね!」

「あーあ…俺も休みにしたかったなぁ…」

「でも、今日やっておかなきゃなんでしょ?」

「まぁね…
あ!でも!
“何かあったら”遠慮なく、電話!!だからな?
絶対!我慢すんなよ?
リスカとか、もってのほかだから!」 

「うん、わかってる!」

今日は、千香子が仕事休みだ。
たいがい、そんな日は虎徹も休むのだが… 
今回はどうしてもやらないとならない仕事があり出勤していた。

千香子に何度も言い聞かせ、マンションを出た虎徹。
少しでも早く終わらせようと、集中するのだった。


一方の千香子は、家事に勤しんでいた。
すると、スマホが震えた。

「ん?
あ!天ちゃんだ!」

〚職場のみんなとお茶することになったんだけど、千香子もどう?〛

【もちろん!
何処に行けばいい?】
千香子は微笑み、返信した。

待ち合わせ場所に着くと、天胡と数人の同僚がいた。

「お疲れ!」
「「「お疲れ〜」」」

みんなで、近くのカフェに向かった。

飲み物が来て、楽しく話が進む。
「――――モリチカちゃんの彼、ヤバいよね〜」
「ねぇ!カッコ良すぎだし!」

「でも、そーとーなガキだけどね!」
天胡がクスクス笑う。

「可愛いじゃん!」

「千景が言ってた。
“サカりのついた虎”って(笑)」  

「虎徹くんは、素直な人なの!」

「あ、千香子が怒った!(笑)」

「まぁ、TPOはわきまえてほしいけど……」

「でしょ?
サカってんじゃん!」

「ま、まぁ…で、でも!!」

「フフ…
でも、素敵よね!
真っ直ぐ、想いを伝えてくれるとこ!」

「天ちゃん…」

「ほら、なかなか恥ずかしくて無理でしょ?
想いを真っ直ぐ伝えるなんて」

「そうだね(笑)
私はなかなか……」
「私も(笑)」

「それだけ、モリチカちゃんが愛されてるってことね!」

同僚にそう言われ、千香子は嬉しそうに微笑んだ。


「………」

そんな様子を、最近入ったアルバイトの学生・久賀(くが)が見つめていた。
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