〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
こっそりスマホを構える。

カシャカシャカシャ…と連写で、煙草を吸う虎徹の姿を撮った。
「カッコいい…/////」

呟いて、もう一度構えた。
すると画面の中で、虎徹がこちらを向いた。

「あ…」

虎徹が咥えていた煙草を灰皿に潰し、こちらに駆け寄ってきた。

「千香子さん!」
「お、お待たせぇ…」

「何してんの?」
「何も?」

「ふーん…
それより!髪!乾いてねぇじゃんか!
夏だからって、ちゃんと乾かせよ!」
虎徹は持っていた自身のタオルで、千香子の髪の毛を拭きだした。

「あ、洗面台がいっぱいで……
部屋で乾かそうかなって」

「じゃあ、戻ろ?
もうちょいしたら、飯の時間になるし」
手を差し出す虎徹に、千香子も頷き手を握った。


「可愛いな、浴衣姿!
金魚似合ってる!」
虎徹が選んだ、金魚の柄の浴衣を着ている千香子。

「フフ…ありがとう!
でも、素敵だよね!帯もおしゃれだし!」
虎徹の言葉に、微笑み見上げた。


部屋に着くと、ドライヤーを持ってきた虎徹があぐらをかいて座り、千香子に手招きしてきた。
「俺が乾かしてあげる!
来て?」

「え?いいよぉー、自分でするから!」

「ダメ!!俺がしたいの!
ほら!こ、こ!」
自分の前の畳をバンバンと叩いた。

おずおずと座ると、優しく虎徹の手が髪の毛に触れた。
「髪、柔らかいな〜」
「そう?」

「俺も気持ちいいもん」
「フフ…」

ドライヤーの風になびいて、千香子のうなじが見えた。
「……/////」
妙に、喉がゴクリと鳴った。

乾いて、櫛でとく。

「ありがとう!」
振り返り微笑むと、虎徹が顔を近づけてきた。
ゆっくり目を瞑った、千香子。
チュッと音がして離れた。

「千香子さん、もっと…」
また顔を近づけてくる、虎徹。

「ん…ん……んんっ…」
チュッ、チュッと啄んで、深くなった。
そしてそのまま押し倒される。

「………」

「……/////」
組み敷かれて見下され、千香子の顔が赤くなる。

「飯、何時だっけ?」

「ろ、六時半…//////」

「あと…一時間?くらいか…
じゃあ、良いよね?」
部屋の時計を見て、千香子に微笑んだ。

「は?」

「ラブラブしよ?」

「今から?」

「もちろん!」

「ご飯、食べてからがいい…//////」

「千香子さんはそれでいいの?」

「え?」

「飯食ってからなんて、ヤバいよ?」

「え?え?」

「酒入った上に、こんな焦らされて、すんごいエロくなるかも?」

「……/////」
耳まで真っ赤にして、見上げる千香子。


虎徹はフッ…と笑って、千香子に軽くキスを落とした。
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