〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
「――――つけててくれたんだ!これ」

指を絡めて手を繋いで、虎徹が繋いだ千香子の右手首を軽く上げた。

「うん!」

「フフ…俺も!ずっとつけてたよ!」
同じブレスレットが、虎徹の左手首に光っていた。

「あ!それで、私からも何かプレゼントしたいの!
色々考えすぎて、迷っちゃって……
今から買いに行かない?
虎徹くんが好きなの、選んで?
卒業と就職祝いも込めてるから、何でもいいよ!」

「いいのに…」 

「ダメ!」

「でも“何でも”いいの?」

「うん!何でも!
あ!家!とか土地!とかはやめてね(笑)」

「うーん…
だったら…千香子さんがいい」

「………」

「千香子さんを抱きたい」

「…………え?」

「千香子さんに、いっぱい触れたい!」

「は?今から?」

「うん、今から」

「がっついてない?それ」

「うん、がっついてる。
だって、めちゃめちゃ嬉しいんだもん」

「こんな真っ昼間に?」

「時間なんか関係ない」

「いやいや、関係あるよ」

「嫌なの?
俺に抱かれるの」

「ううん。そんなことないよ」

「じゃあ…いいよね?
それに千香子さん、何でもくれるって言ったじゃんか」 

「………」

「………」

「…………私…抱かれたくないなんて言ってない」

「………え…」

「虎徹くんが望むなら、毎日でだってこんな私をあげる」

「ち、千香子…さ…/////」

「でも、私は形に残る何かをプレゼントしたい。
このブレスレットみたいな!
虎徹くんが、私みたいな女を好きになってくれたこと。
ずっと、支えてくれたこと。
無事に就職出来たこと。
しかも、あんな大手に!
そんな色んな想いを込めて、贈りたいの!」

「…………ごめん!千香子さん!」
真っ直ぐ見上げる千香子に、頭を下げた虎徹。

「虎徹くん?」

「マジ…カッコわりぃ……俺…」
クシャッと髪をかき上げ、握りしめる。

「ううん!」

「会えたことや、彼女になってくれたことが嬉しくて、つい…//////」

「私も嬉しいよ!
虎徹くんみたいな素敵な人の彼女だなんて!」

「千香子さん…
うん、ありがと!」

「あ!ねぇ!お腹すかない?
なんか軽く食べようよ!
そこで、考えよ?」

虎徹が頷き、二人はカフェに向かった。
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