〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
嫉妬にまみれる虎
千香子さんは、モテる。
とにかく、モテる。

可愛らしい容姿と、明るい笑顔と柔らかい雰囲気。

男女問わず、人気者だ。



「――――――いらっしゃいませ〜」

千香子の勤めるショップに、行橋が来店してきた。
「あの、パーカー探してるんですが……」

「はい!
それでしたら、こちらです!」
千香子が接客し、誘導した。

メンズのブースに誘導し、パーカーが並んでいる所を指した。

「どうも!」

「いえ!
ごゆっくり!」

「あ!すみません!」
笑顔で去っていく千香子を呼び止める、行橋。

「はい!」

「このパーカーのサイズ、もうワンサイズ大きいのありますか?」

「あ、こちらは入荷待ちになります。
すみません!
このパーカー、とても人気で……」

「そうですか……」

「どのくらいで入荷出来るか、確認しましょうか?」

「あ、はい」

パタパタ…と駆けていく千香子の後ろ姿を見つめる行橋。
しばらくして戻って来て「お客様!明日には入荷みたいですよ!」と微笑み言った。

そのキラキラした笑顔と、親しみやすい雰囲気が行橋の心を鷲掴みにしていた。


そして、従業員の間でも………

「あ!モリチカちゃん!
それ、俺が持ってくよ?」

新商品を棚に運ぼうとしていると、首東が声をかけてきた。

「へ?大丈夫ですよ?」

「いいから!
な?」

「すみません!」

首東と棚整理をする。
「モリチカちゃん、今日ご飯でも行かない?」

「え?」
作業をしながら、声をかけてきた首東。

「お茶でもいいよ?
もちろん、奢るからさ!」

「えーと…
フジチカくんや天ちゃん達となら…」

「やっぱり?(笑)
二人はダメ?」

「すみません」

「だよね~(笑)
じゃあ…みんなで!
駅裏に、串揚げ屋が出来たの知ってる?」

「あー!美味しいらしいですね!
ナリカワくんが、彼女さんと行ったらしいですよ!」

「俺もそう聞いてさ。
行こうよ!」

「はい!是非!」


仕事終わりに、千景、天胡、首東の四人で行こうということになった千香子。

『トカゲカップルがいるなら、まぁ…いいけど……
わかった。
でも、遅くなんなよ?
終わったら、迎えに行くから連絡して?
あ!あと!
飲み過ぎんなよ?』

虎徹に許可を得て、向かったのだった。
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