〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
「―――――天ちゃん、ありがとう!」

「うん!
いつでもおいで?
千香子なら、いつでも大歓迎だから!」

「フフ…ありがとう!
フジチカくんにも、よろしく言っておいて!」

「了解!」
手を振り合い、マンションを出た。


虎徹と指を絡めて手を繋ぎ、ゆっくり家路につく。
「―――――虎徹くん」

「んー?」

「ほんとに、ごめんね」

「もういいって!」

「…………嫉妬って、苦しいね…」

「え?
…………あぁ、そうだな」

「虎徹くんが浮気なんかするわけない。
虎徹くんの愛情はちゃんと感じてる。
…………なのに、女性の存在があるだけで疑ってしまう………」

「うん、確かに…」

「どうしたら、安心するのかな?」

「うーん…
そうだなぁ…
信じ合うってのが一番大事じゃね?」

「確かに!」

「あとは……
お互いに、ちゃんとぶつかり合うっつうか…不安を伝え合うとか?
その都度伝え合って、不安を取り除く!」

「うん、そうだね!」

「だから俺も、千香子さんに毎回聞いてるだろ?
“告られたりしてない?”ってさ」

「うん」

「そうやって、千香子さんも不安なら聞いてよ!
俺、ちゃんと正直に答えるから!」

「うん、わかった!」


そして自宅マンションに帰り着くと、千香子は虎徹の後ろから抱きついた。

「ん?千香子さん?」

「うぅー、好きぃー!!」

「フフ…うん!俺も〜」

「虎徹くんの匂いも好き」

「そう?
煙草臭くね?」

「でも好き」

「今日はする?香水の匂い」

「あんまりしない」

「良かった!
井野にも言っとく!
香水きついって(笑)」

「いいよ、そこまでしなくても…」

「えー、でも俺だってやだし!
それよりさ。
俺も千香子さんを抱き締めたいんだけど?」

「ダメ」

「えーなんでぇー?」

「なんでも」

「えー!抱き締めさせてよ!
んで、キスさせろよ!!」

「さっき、勝手にしたでしょ?」

「あんなんじゃ、全然!足んない!!」

「しょうがないなぁー」
ゆっくり離れると、虎徹が振り返り向き直った。
両手を広げ「おいで?」と言った、虎徹。

千香子が抱きつくと、ギューッときつく抱き締めてきた。

「幸せ…//////」
虎徹が呟く。
千香子も「うん…/////」と呟いた。

「しばらくこのままね…!」
と言って、二人はただ…しばらく抱き締め合っていた。

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