〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
糸岩に治療費を数万渡し、もう一度謝罪して自宅マンションに帰った虎徹。

エレベーター内で、時計を確認する。
「はぁ…もう、一時だし…」

虎徹が帰るまで、できる限り待つと言っていた千香子。

「さすがに…寝てるよな…」
ポツリと呟き、エレベーターを出た。


案の定、リビングにはいない。
テーブルに、手紙が置いてあった。

千香子の丁寧な字で……

“こてつくんへ。
お疲れ様!
帰ってくるまで待つつもりだったんだけど、どうしても眠いので寝ます。
ごめんね。
明日、デートしようね♡
おやすみなさい!
ちかこ”
……………と書かれていた。

虎徹は、寝室に向かう。
音を立てないようにドアを開け、静かに中に入る。

ベッドに小さな千香子が寝ている。
虎徹の枕を抱き締めてていた。

「フフッ…!
クソ可愛いし//////」
ギシッ…とベッドのスプリングが軋んで、虎徹はベッド脇に腰かけた。

千香子の頬に触れ、数回撫でた。

「千香子さん、ただいま…」
呟いて、千香子に顔を寄せキスをした。

そして寝室を出て、風呂場に向かった。
シャワーを浴びながら、糸岩達の話を思い出していた。


“なんか……運命?みたいに、二人の世界っつうか…相思相愛っつうか…
……………いつも二人一緒でさ”
 

「……っ…」


“千香ちゃんも“徹治くんと一緒にいたい”って言うし(笑)”


「兄貴はいいなぁ…」



千香子さんは…………

俺にはそんなこと言わない―――――――



風呂場を出て下着だけはき、頭を拭きながらリビングに向かった虎徹。

煙草を持ち、キッチンに向かう。
換気扇をつけ、煙草を吸い始めた。

スマホが鳴って確認すると、糸岩からメッセージが入っていた。

〚お疲れ。
骨には異常なかったぞ。
一応、報告しとく。
あとスマホももういいから。
今日の治療費だけ貰っとく。
残りの金は明日返すな!〛

【お疲れです。
とりあえず良かった。
でも、金はそのまま貰ってよ。
スマホの足しにして。
連絡、ありがと!】

「はぁ…良かった…」
そう呟いて、煙草の煙を大きく吐き出した。

ホッと息を吐いていると、糸岩から返事がきた。

「―――――え……?」


そこに、リビングのドアがガチャ…と開いて……

「あ!虎徹くん!」

千香子が、嬉しそうに近寄ってきた。
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