〜ずっと好きだよ~俺と彼女の溺愛生活
そこに、千香子が現れた。
「お話中、ごめんなさい!
ちょっといいですか?」

申し訳なさそうに、眉をひそめる。
「ん?どうした?」
首東が微笑み言う。

「天ちゃん、ナリカワくん!
○○さんの娘さんが急病で、急遽明日お休みしたいって連絡あったんだけど……」
ショップの子機を握りしめて、天胡とナリカワに言ってきた。

「そう…
ん!わかった!
調整するって伝えて?」

「わかった!」
微笑んだ千香子が、保留にしていた相手と話す。

「もしもし?
調整するってですので、大丈夫ですよ!
―――――はい、はい!
明後日とかは、大丈夫ですか?
―――――はい、あー、そうなんですね!
いえいえ!
とにかく、今は娘さんのことを考えてあげてください!こちらは大丈夫ですので!
お大事にされてくださいね!」

通話を切り、天胡とナリカワに向き直った千香子。
「で、明日どうかな?」

「うーん…
とりあえず、○○と○○くんに連絡して……」

「僕が出ようか?」

スマホに入れているシフト表を見ながら、考えてる天胡の横で、ナリカワが微笑み言った。

しかし……
「「それはダメ!!」」
千香子と天胡が声を合わせて、鋭い声を上げた。

「え?
でも……」

「ナリカワくんは、一昨日も急遽出てくれたでしょ!」
「たまには、彼女とデートでもしなよ!」
千香子と天胡が少し、怒っている。

「ナリカワくんは、優しいから。
私達が頼りすぎなのが悪いんだけど、ナリカワくんもちゃんと断って?」

千香子の言葉に、ナリカワはクスリと笑う。
「いやいや…モリチカちゃんには言われたくない(笑)」

「へ?」

「モリチカちゃんだって無理して残業したり、重い荷物を無理矢理運んで手を痛めたこともあったでしょ?」

「あ…」

「その事で随分、シュトさんや天胡ちゃん、フジチカくんに叱られたでしょ?」

「………」
シュンと落ち込んでしまった千香子。
首東が微笑み「はい、その話はおしまい!」と言った。

「とりあえず天胡ちゃん。
ナリカワとその辺をことを話し合って!
モリチカちゃんも、仕事に戻って。
糸岩さん、話を中断してすみません。
では、今お話した方向で一度デザインをねって、また連絡しますね!」

そして、その場を綺麗にまとめた。

千香子は「はーい!」と返事をし、仕事に戻っていく。

「さすが、シュトね!」
「だね!
店長には敵わない(笑)」

天胡とナリカワが、クスクス笑っていた。
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