あなたに愛されたい…青い空から舞う桜…
私がいったい何をしたの??二人の邪魔なんてした覚えなんてない…。
美人の冷たい目と声は私の心に一気に刃物を突き刺した。
考ちゃんの心は貴方の物でしょう!それだけでも羨ましいのに。
『……さ、ま…新藤様!』
私はコンシェルジュの女性の声でハットした。
『 お顔の色がよくありません、大丈夫ですか?』
なんだろう、汗がスット額から落ちていくような感覚。
『 大丈夫ですか?今他のスタッフも呼びますね!』
大丈夫ですと、言いたいのに言葉が出でこなくてコンシェルジュはフロントへ行ってしまった。
どのくらいここにいたの?時間の感覚が無い、迷惑をかけたら大変、重い腰を上げようとしたら足元が一瞬ふらついた。
ヤバイ…
私の腰には大きな手が…
( 考ちゃん…、どうして? )
仕事中だよね、頭が混乱する。
「 真っ青な顔している、部屋に戻るぞ 」
そう言いながら、私を抱き上げた!!
「 まっ…って、大丈夫だから、み、み、皆んな見てる! 」
軽々と私を抱え、私の言葉なんて聞きもせずエレベーターへと一直線。
「 考ちゃん! 」
「 足元がふらついていたくせに、大人しくしてろ!! 」
う…
高級ソファにそっと降ろされて、怖い顔の考ちゃん…
怒っているはずなのに優しい手が私の頭を撫でる。
いつの間に私の目から汗ではなく涙だった。