あなたに愛されたい…青い空から舞う桜…

…桜雨…

…孝雄の思い…

久しぶりに桜とゆっくり出来る。

少しずつ速足に、早く会いたい。

マンションの入口に到着し、コンシェルジュに軽く挨拶し、何となくカフェを見れば碧が見えた。

なんで、ここに?相手は??

観葉植物の陰になっていて、そっとのぞけば桜だった…

碧が桜をせめているようにしか見えない。

胸騒ぎがする。

碧がすっと立ち上がり、カフェを出ようとし、俺はサッと壁に隠れ碧は俺に気づくことは無かった。

桜は…

桜は力なく立ち上がろうとし、ふらつき俺はとっさに抱きしめた。

俺を見てびっくりとしていたが、すぐに抱きかかえ部屋へ連れて行きソファへそっと降ろす。


『 何が、あった? 』

桜は答えようとしない、

震える声で何も無かったようなことを言う。

そんなこと俺には通用しない。

もう一度聞こうとすると、スマホが鳴った。

病院からで、緊急性があると判断し家を出る。

桜のことはもちろん心配だ、だか俺は医者である以上患者を優先するのはあたりまえ。

今は頭を切り替えて、帰ったらもう一度話をしょう。

これからのことを…

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