あなたに愛されたい…青い空から舞う桜…
体調が悪いなんていってられない、薬の量なんてどうでもいい、とにかく早くこの風邪何とかしないと。

一日分の薬を朝空腹の胃袋へ流し込んだ。

朝9時頃札幌支社へと行き担当者と会議を始める。

北海道物産展の目玉と出店のお店の交渉、頭がボーとする中で必死に自分に勝つを入れ、仕事をこなす。

我社が経営する北関東で最大のスーパーの二階で物産展を開催する、絶対成功させなきゃ。

新しいお店を開拓し、交渉、何とか支社の社員の方達の力を借りながら話をまとめることが出来た。

もちろん空港で食べたクッキーを販売しているお店も出店交渉が出来てホットしてます。

時々顔色悪いと女性社員に心配されながら、乗り切った。

明日は帰りかぁ…残念だなぁ…イイなぁ北海道。高校をここを選べば良かった。

目の回る忙しさ、歩き回り足も痛い、薬を無理やり飲んだせいで胃もヤバイ。

せっかく北海道へ来たのにこの体調で食べたい物も食べられなかった、もう(泣)!

今、何時?スマホを見れば!

考ちゃんからメールがきてる…どうしよう…

「 桜ーー!! 」

考えている間に、いきなりスマホがなり、慌てて通話ボタンをタッチ。


『 考ちゃんウルサイよ!! 』

「 うるさいとはなんだ兄貴に向かって、何回連絡したと思ってる!! 」


ああ~怒ってる、久しぶりの会話がこれか…あんなに悩んでいた私がバカみたい。


「 もうすぐ両親の結婚記念日だ、今回は絶対に来いよ、仕事でダメなんて理由にならないからな 」


 う〜〜〜ん…


「 桜、返事!!聞いているのか!! 」


逃げ道が無い、ため息しかでてこない…

「 桜…お前体調悪いだろ…」


な、な、なんで!そんな一言も言ってないよね!ど、どうして、分かったの!!

「 今、どこだ、アパートか?どこにいる? 」

何となく声が恐いぞ


『 体調なんて悪くないよ、超元気なんですけど!!考ちゃん何言ってるの。』


「 声だよ、声!!」


私の声!!

「 いま、どこにいる、答えろ!!、素直に答えろ!!」


仕事で北海道へ来ていることを伝えると、大きなため息が聞こえてきた。


ギャーギャー考ちゃんが言っていたが、さっさとスマホを切ってしまえ!

まさか考ちゃんが羽田空港で待ち伏せしているとは…考えてなかった…鬼の考ちゃんが…



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