愛する婚約者を守るために頑張る公爵令嬢は、未来に絶望しない
「しかし、私はこの調査書類を提出しないわけにはいかない」

「どうしてですの!」

「今から、王宮に向かう」



今から理由を教えずに、両親の処刑に向かうという婚約者。



それでも、今までルイズさまが私に嘘をついたことはない。

つまり、ルイズ様は本当に私の両親を処刑するために王宮に向かうのだ。

歩き出した婚約者を止める方法などなくて。

しかし、止めなければ、両親は処刑される。

ルイズ様が本気であることなど誰が見ても明らかだった。



その時、客人用の机が目に入った。




机の上には、もう冷め切ってしまった紅茶と、ティータイム用のお菓子。







そして、フォークと【ナイフ】。







ああ、結局、夢の通りになるのね。






私はナイフを手に取り、夢の通りにルイズ様の首筋の横に突きつけた。
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