【短編】ねぇ…キスして?
「じゃあさ、俺とどうよ?」


恩田の声を無視して

詩歌に視線を向ける。



『詩歌~?』



「ダメだよ。

私だって今日は宏一とデートだもん」



『ちぇっ』



「だから、俺と~?」



詩歌まで恩田をスルーしてたけど

呆れ気味に恩田に視線を向ける。



「仕方ないから

恩田と時間つぶしなよ?」



『えぇ…まぁでも仕方ないか』



「真音も詩歌も仕方ないって何だよ」




いつもこんな感じで軽口叩いて


3人でつるんでる私達。




放課後


いそいそとデートに向かう詩歌を


ちょっぴり…


かなり羨ましく思いながら


恩田と学校を後にした。




「どうする?

どっか行くか?」




『ん~適当で』



「ってか本当、適当だな

オイッ」



そう言いながら笑う恩田に

お任せして

向かった先はファーストフードのお店。



恩田はお腹が空いたらしい…。



待ち合わせ場所のすぐ近く。



「真音は何にする?」


今、食べるとなぁ…。



『ん~

ホットカフェオレとポテトのS』




「OK~」




『何々


真島の奢り?』



「仕方ねぇなぁ」




『やったぁ~!!!

ありがとう』



ラッキー。



そう思いながら、窓際の席に2人で着く。








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