アヤメさんと僕
指名客第1号
再び彼女がやってきた時、僕は他のお客様を担当していた。
すると彼女は、僕の手すきのときに来るといい、指名予約を入れて帰ったという。
それを聞いて唖然とした。
冗談じゃない。
この前あんだけ怒っといて指名ってどういうことだ? 嫌がらせか!
僕の困惑をよそに、彼女は怒ったことなどサッパリ忘れた顔でやってきた。
そして、シャンプーに細かく注文を付ける。
「前髪はゴシゴシしたらあきません。それでなくても薄いのに禿げてまう」
「襟足はもっと力入れなはれ」
「終わりのシャワーは少し熱めがよろしい」
まるでウザい教師だった。
さらに時々瞬間沸騰で激怒する。
「耳にかかったがな! この、ボケッ。中耳炎になったらどないしますの!」
僕は戦々恐々として施術した。
すると彼女は、僕の手すきのときに来るといい、指名予約を入れて帰ったという。
それを聞いて唖然とした。
冗談じゃない。
この前あんだけ怒っといて指名ってどういうことだ? 嫌がらせか!
僕の困惑をよそに、彼女は怒ったことなどサッパリ忘れた顔でやってきた。
そして、シャンプーに細かく注文を付ける。
「前髪はゴシゴシしたらあきません。それでなくても薄いのに禿げてまう」
「襟足はもっと力入れなはれ」
「終わりのシャワーは少し熱めがよろしい」
まるでウザい教師だった。
さらに時々瞬間沸騰で激怒する。
「耳にかかったがな! この、ボケッ。中耳炎になったらどないしますの!」
僕は戦々恐々として施術した。