このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
とにかく、マーベル子爵もサブル侯爵も、イリヤが仕事を探している事実を知っているわけだ。例の噂の件もあるし、また妨害されるかもしれない。
そう思いながらも、毎日、職業紹介所に通った。
そして二十八日目となる今日。
イリヤはいつも眺めている紹介所の掲示板で、素敵な求人を見つけたのである。
仕事内容、条件。どれをとっても素晴らしい。むしろ条件がよすぎるから、すでに人が決まっているかもしれない。
求人募集開始日を確認すれば、今日である。となれば、張り出されたのは今朝だろう。
イリヤはその張り紙を持って、いつもの女性の窓口へと向かった。
「カミラさん!」
毎日通えば、窓口の女性の名前だって覚えてしまう。
「この求人、決まりました?」
「え? どれ?」
「これですよ、これ」
バンとテーブルの上に掲示板から剥がしてきた求人表を広げた。
「え?」
カミラは驚いた様子で求人票を眺めている。
「これって、番号は? わかる?」
「番号? ここに書いてあるじゃないですか。一、五、四、三、七だそうです」
「う~ん、ちょっと待ってね」
カミラは分厚い帳簿を持ってきて、そちらを確認する。
そう思いながらも、毎日、職業紹介所に通った。
そして二十八日目となる今日。
イリヤはいつも眺めている紹介所の掲示板で、素敵な求人を見つけたのである。
仕事内容、条件。どれをとっても素晴らしい。むしろ条件がよすぎるから、すでに人が決まっているかもしれない。
求人募集開始日を確認すれば、今日である。となれば、張り出されたのは今朝だろう。
イリヤはその張り紙を持って、いつもの女性の窓口へと向かった。
「カミラさん!」
毎日通えば、窓口の女性の名前だって覚えてしまう。
「この求人、決まりました?」
「え? どれ?」
「これですよ、これ」
バンとテーブルの上に掲示板から剥がしてきた求人表を広げた。
「え?」
カミラは驚いた様子で求人票を眺めている。
「これって、番号は? わかる?」
「番号? ここに書いてあるじゃないですか。一、五、四、三、七だそうです」
「う~ん、ちょっと待ってね」
カミラは分厚い帳簿を持ってきて、そちらを確認する。