身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
一瞬、顔から火が出るかと思った。


いつもの一葉さんのタラシ発言だとはわかってはいるけれど、こんなにサラッとストレートに、「かわいい」と言われるなんて……。



あまり外見を褒められたことがないせいか、柄にもなくドキドキして、心臓が破裂してしまいそうになる。



「とりあえず、車に乗ろうか」



「は、はい」



コクンとうなずいて、すぐ近くの、通行の邪魔にならない場所に停まった車に乗り込み、移動する。





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