身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
てっきり私と一葉さんの2人きりだと思ってたんだけど……。



「あの、何で理音さんたちも一緒なんですか?」



素朴な疑問がわいて、一葉さんに聞いてみると。



「そりゃあ、大勢の方が楽しいからっていうのもあるんだけど、理音の家が運営しているホテルっていうのもあるからね」


「えっ? この、『華集院(かしゅういん)ビューホテル』っていう高級シティホテルを……?」


「そういや、まだ日和ちゃんには話してなかったよね」



何も知らない私に、理音さんが横から割り込んで来た。



「実は僕、華集院グループの会長の息子、華集院理音なんだ」



「ええっ⁉」

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